助成金とは、厚生労働省管轄の雇用関係給付金のことです。名称が長く意味が分かりづらいので通称「助成金」と呼ばれています。その他経済産業省や地方自治体系の補助金も助成金と呼んでいるものもあり、この辺は複雑になるので混同しないようご注意ください。
どういったときに助成金の対象になるかは、雇用確保に関する場合と考えて頂ければイメージがつきやすいと思います。厚生労働省管轄の助成金の財源は、事業主が支払っている雇用保険の一部ですので、これから雇用保険の適用事業主になる場合、又は既に適用事業主であれば、申請の可能性あります。また助成金は残予算が有る場合は、条件をクリアしていれば必ず貰えます。申請された事業主から抽選でということではなく、予算が有る限り必ず貰えるというのが、大きな魅力であり、また申請要件も労働政策上の雇用確保に関わることなので難しい話しではありません。融資と違い、返金の必要もなく、用途も自由なので、各助成金の要件をクリアしてれば申請しないと損(分かりやすく言うと)ということになります。
実際の助成額は、少ないもので数万から、数百万、1千万円超というものもあり、国の労働政策の必要上、早めにその政策に対応して助成金対象のアクションを起こせばかなり優位な状況で高額な助成金を受給できることになります。
ではその他どういった事業主が対象になるか助成金の共通条件を下記に記載しておきます。助成金の共通要件(各助成金には、その他の要件が色々ありますのでご注意ください)
・ 雇用関係各種助成金は、雇用保険適用事業所の事業主の方に対して支給されるものです。
・ 給付金は、国、地方公共団体、特定独立行政法人及び特定地方独立行政法人に対しては支給されません。
・ 過去3年以内に偽りその他不正行為により給付金の支給を受け、または受けようとした事業主、申請期限経過後に申請を行った事業主、給付金毎に定 められた支給要件に該当しない事業主に対しては、給付金は支給されません。また、すでに支給した給付金の返還を求めることがあります。
・ 労働保険料の納付の状況が著しく不適切である事業主には給付金は支給されません。
・ これらの給付金は会計検査院が行う検査の対象になることがあります。
中小企業とは、どの程度の規模?
〇助成金は大企業と中小企業では、同じ助成金でも受給額が違います。また中小企業のみの助成金もありますので、自社がどちらに所属するかは労働者数と資本金等で判断(中小企業の範囲)を確認してください。また助成金によっては中小企業の範囲が多少変わることもありますのでご注意ください。詳しくはろう同局のホームページ等で確認することができます。
不支給ですべて水の泡?
〇これ以外にも実はたくさんの要件(条件)があります。
これ以外にも実は沢山の要件(条件)が有ります。不正防止の為に厚生労働省のパンフレット等にも記載していない条件も有ります。自社で作成した場合で問題なく助成金申請をできると考えて進めても、思わぬところで問題が発生し、結果的に申請を取り下げるという会社を多く見ています。
再三の話しになりますが、申請しても助成金を貰えないとなるとそれまでの苦労(準備にかけた人件費や労力、時間など)が水の泡になってしまいますので、多少の経費はかかりますが、専門家に相談して進めてもらうことをお勧めします。当事務所では準備から作成、申請及び申請後の行政対応も行いますので、経営者の方は経営に専念できますし、人事ご担当の方は本業に専念できます。
小額の助成金申請は、めんどくさい?
先ほど大きな額の話しをした為に少ない額の助成金は、申請労力と比較するとなんだか、申請するのが億劫になるかもしれません。しかし助成金は、例えば需給額が10万であっても売上に対して10%の営業利益の会社であれば、100万円の売り上げに匹敵するわけです。100万の売り上げを獲得する苦労を考えれば助成金の有意義なものと感じてもらうことができるでしょう。受給額の高い安いではなく、会社の方向性に合うものであれば見た目小額でも申請することをお勧めします。
個人事業主は関係ない?
株式会社等の法人だけではなく、実は個人事業主も条件に当てはまれば、助成金の申請は可能です。以前、定食屋経営の女性の方から、月末の支払いが溜まっているから(助成金の受給を)早くしてとせかされたこともありましたが、自分の会社は無理でしょうと考えずに一度ご検討してみてください。ただし、雇用保険の適用事業主という要件など(上記▲助成金の共通条件)は満たして頂く必要はありますのでご注意ください。
助成金を何に使う?
リーマンショック以降の大きな不況の波に、国(厚生労働省)がすばやく対応して既存助成金の拡充をして、大ヒットした助成金は、中小企業緊急雇用安定助成金です。この助成金の話しを知らない中小企業の経営者は少ないと思いますが、分かりやすく言えばリストラ予防の助成金で休業中の従業員に教育を行えば更に助成金の上乗せがあり、非常に使いやすく、この助成金のおかげで逆境を乗り越えることができたという経営者の方も多いと思います。これ以降、助成金の利用に抵抗感がなくなり、助成金の有効性を認識しつつ他の助成金もご活用されている事業主も多くなったように思います。これからの経営は、やはり、こういった助成金を、従業員の福祉の向上や人材の育成、異業種進出など、より社会的に必要とされる企業づくりに今までに以上に活用していくことが必要になってくると感じています。それには常に変更や廃止、創設される助成金の情報(法改正や社会状況)を素早く経営に活かしていくネットワークが必要なります。つまりその専門職が社会保険労務士です。外部の人事として活用してください。
捕らぬ狸の皮算用にご注意!!
ご注意頂きたいのは、助成金は基本的に事後申請となりますので、事前に助成金を受給することはできないことです。雇入れの経費や教育研修費、制度導入の費用、物品購入費用など等は事業主が先に支払うものです。事前又は直後に計画届を提出し、その後一定期間後に申請をして、その数ヵ月後に条件をクリアしていれば無事受給(着金)となるのです。つまり申請しようと計画してから受給できるまでサイトが予測よりも長いのです。またより怖いのは、あてにしていた助成金が受給できなかった場合に資金繰りが悪化した・・・・など等です。ある程度助成金の不支給となるリスクを軽減するために、専門家に事前の段階から相談し、助成金の受給できる時期も計画に織り込み進めることが良いと思います。これは営業トークではなく、あくまでも経験上の話しです。経費を抑える為にすべてご自身でやるというのは助成金の受給の可能性を高めるものには必ずしもならないので、専門家に報酬を払って進めることは、経営者の安心料だと思います。
助成金は、多種多様にあるので会社には活用できる助成金が、数種類は有る場合が多く、また計画の時期も当然同時期ということはないので助成金の管理や情報収集などを行うと予想以上に大変なものです、自社で行うのも良いですが、継続的に助成金を活用する為にそういった課題を克服していきましょう!
助成金相談又は診断から受給までの流れ
〇お問い合わせ
まずは、電話又はメールにてお気軽にご相談ください。
〇ヒアリング&診断
ご相談内容又は診断を行い、助成金の受給要件確認のためのヒアリングを行います。
〇ご提案(助成金の種類・受給可能額)
ご利用可能性ある助成金の種類、受給の総額等のご説明を行います。
〇助成金の申請
お客様ご自身又は、お客様に代わり当事務所が申請書作成して各行政機関に申請書類一式を提出します。
〇助成金の受給
申請先の行政機関より、助成金の支給決定通知書がお客様の会社に届きます。 その後1週間~10日程度で支給決定額がお客様指定の口座に振り込まれます。
※決定通知は、申請から1か月程度~6カ月程度かかるものまであり、助成金の種類、時期、都道府県により違いますのでご注意ください。 ※助成金は、原則事後払いとなりますので、計画から助成金受給までのサイトは把握しておきましょう。 ※上記の説明は、当事務所利用の場合の説明であり、助成金の申請は、会社ご担当の方でもすることができます。
社労士に依頼するメリット&デメリット
よく経営者から聞く話
労働局の相談や申請時によく経営者から聞く助成金の話は、以下の内容です。
- こんな助成金の制度があるなんて今まで知らなかった。
- 今後はもっと、助成金を上手く活用していきたいけど、どうしたらよいのでしょうか?
- 申請期限を忘れて、受給し損ねてしまった、なんとかならないでしょうか?
- 申請したにも関わらず、ささいな原因で不支給となってしまった。
- 自社の担当が退職し、情報が分からず申請の機会を失った。
- 利用したいけど、忙しい為、又は人が少ないため申請準備や検討ができない。
- 助成金の対象になってることを知らず、今まで損をしてた。
こういったお悩みを聞く機会が多く、そういった経営者の悩みを解決し経営力の向上の貢献すべく当事務所はサービスを行っています。お気軽にお問い合わせください。助成金は「助成金相談から受給までの流れ」でもご説明したとおり、助成金の種類を把握し、情報を正確に把握していれば当然自社で申請することもできます。ただし、社会保険労務士という助成金の専門家へ頼む方が、申請漏れ、申請時のリスクが低くなり、御社の負担が少なくなります。
社会保険労務士に依頼するデメリットは、報酬の支払いが生じることです。当事務所の場合は、受給した助成金の一部を着金後に報酬として頂きますので、事前の持ち出しは一部の業務を除いてはありません。助成金は申請をして初めて受給できる可能性が発生するものですが、上記の経営者のお話については、社労士を外部の人事として、活用することで解決する問題であり、報酬を支払うことよりも、せっかくの機会を失う損失の方が、企業の経営者の方には痛い話だと思います。
リスクというのは、事業主本人が申請した場合に書類不備や見解の相違等によって受給ができないなど、残念なケースとなる場合のこと。負担というのは、助成金申請のための知識を勉強したり、実際に申請書を作成したり、役所に提出へ出向くなどの、時間的、体力的な負担のことです。
専門家に依頼すれば、受給できないといった心配も少なく、時間的、体力的にもほとんど負担がかかりません!
メリット1.面倒な申請書類の作成から提出まで一括代行
助成金は制度や要件が頻繁に変わるので、インターネットや書籍では情報が追いついてないのが現状です。 そして、その中でも管轄機関の担当者が内部で審査決定を円滑に進めやすいように書類を作成する必要があります。 また、助成金の申請には、その統括機関へ何度も出向く必要があります。しかしながら、忙しい事業主様がもらえるかわからない助成金のためにかける時間はありません。しかも、不支給ともなるとそれまでの苦労が水の泡です。専門家に依頼していただければ、最新の様式に即した書類作成から、行政機関との折衝まで、ほとんどすべてを代行いたしますので、自分で出向く必要はほぼございません。また、助成金は1日でも期限を過ぎれば書類を受け取ってもらえませんが、専門家に依頼すればそのような心配もありません。
メリット2.法定帳簿や就業規則の完備
助成金の申請において、法定帳簿や就業規則の提出を求められることが少なくありません。 ここで、自分で労働基準法に違反した就業規則や要件に合致しない条項を入れたりすると申請が通らなくなります。また、提出する賃金台帳に計算上の不備があると受給できない助成金もあります。
就業規則やその他助成金の申請資料以外の作成については、別途料金が発生するものがあります。
メリット3.常に最新の情報を入手できる
その他:デメリット
デメリットは、社労士に報酬を支払うことです。しかし助成金を受給後にその一部を報酬としてお支払い頂きますので、基本的に一部の業務を除いては申請前にご負担はありません。
過去に一度助成金のご申請をされた方、又は申請を検討された方ならお分かりになられると思いますが、助成金を申請するまでには様々な工程があり、普段の仕事プラスで助成金の申請に関する準備を行っている場合が多いと思います。助成金の調査、要件等の勉強、申請書及び提出資料関係の作成及び収集、その後申請期間内に各行政機関に提出し、不足分について行政機関の職員に説明、後日審査時に行政機関より問合せ対応をして、更なる説明や不足分の資料の提出など、その人件費を考えただけでも相当な額になると思います。